微生物をいかした育土②ーケース(4)物理性が悪く 化学性整っている場合
サステナブル・アグリカルチャー by 湘南オーガニック協議会
2019.8.10(土)
慣行栽培で長年使われてきた。特に緑肥やたい肥の投入もあまり行っていなかったため、土が単粒化し、水はけが悪くなっている。長年、クロールピクリンをつかってきたので、微生物の数はすくない。黒ボク土を想定。
【仮説パターン1】 黒ボク土の場合
基本は、緑肥と炭素資材の組み合わせで育土。
サブソイラーなどがあれば、かけてから緑肥を育てる。緑肥を育てる前に、馬糞や牛糞などの良質なたい肥をまいて、微生物の数を増やしたい。
養分必要量の多い作物の場合、作業の労力がかけられるようであれば、溝堀とチップ充填もやると尚よいのではないか。できれば、夏場にでも太陽熱処理などをかけられると入れた炭素資材の有効化が進む可能性あり。
【仮説パターン2】 もし、黒ボクではなく、重粘土の場合
もし、土質が粘土質で雨の日ぐちゃぐちゃ、晴れの日カチカチになるような土であれば。
基本は、緑肥と炭素資材の組み合わせで育土。
幅1.5m~2.0m間隔くらい(育てる作物に合わせて、溝を設定してもよい)でトレンチャーで(50㎝~100㎝)溝を掘り、チップを充填。まずは、水はけをはじめとする物理性をよくするように環境整備。
溝にチップなどの炭素資材を充填したことにより、急速に団粒化が進み、一年で水はけのよい土に生まれ変わる可能性あり。表面にもチップを入れるなどする。緑肥も組み合わせるとなおいい。作付のタイミングが許せば、夏場に太陽熱処理をすると、さらに団粒化が進む可能性あり。