\SAS5期スクール日記・圃場実習DAY7・12月5日開催/
2020.12.10(木)
圃場実習7日目、この日は前回の圃場実習とは打って変わり、気温が低く雨の降る中での作業となりました。冬至に向かって、段々と冬らしい天気になってきました。
この日の実習は、「のらぼう菜の定植とエンドウ豆の支柱建ての続き」「えん麦播種と玉ねぎ除草」。
今回は「えん麦播種と玉ねぎ除草」の作業に加わりました!
えん麦は、前回の実習ではそら豆に対するバンカープランツとして畝間に播種しましたが、今回は冬場に育てる緑肥作物として播種していきます。
緑肥とは、栽培している植物を収穫せずにそのまま畑に鋤き込む事。
そうすることで土壌の有用微生物を増やしたり、根が土を耕し根域を拡大する等、様々な効果があります。
12月の第1週は、えん麦を播種できるギリギリの時期。
ここから春までえん麦を育てて、この後に育てる作物に向けて育土をします。
播種する量は、10kg/反(1000㎡)が通常ですが、今回は播きムラを防ぐために12kg/反で播種しました。
播種する圃場の面積を測り、区画分けして種を播く量を計算し、歩きながら種を播いていきます。
やってみると、ムラの無いように均等に播くのが意外と難しいのが分かります。
播きムラがあると後に育てる作物の生育に影響する為、スクール生の皆さんが慎重に丁寧に播いていたのが印象的でした…!
そのままにしておくと鳥に食べられる危険性がある為、播種後はトラクターで3cm程の深度で覆土耕起をして、作業は完了。(雨天のため、覆土耕起は後日行いました)
この後は、定植した玉ねぎの畝間と株元の除草をする予定でしたが、畝間の除草は雨天のため中止し、株元の除草のみ行いました。
玉ねぎ苗の株元から生えてきた雑草を、手で抜いて畝間へ落としていきます。
…作業の他に、質問タイムに上がった質問から、「冬場の土づくり」について纏めてみます。
えん麦などの緑肥を冬場に育てておく事の他に、中熟の堆肥を播いておくのも有効的な冬場の土づくりになります。
日本酒や醤油、味噌を冬の寒さを利用してゆっくりと発酵させる「寒仕込み」と同じ原理で、土壌中の糸状菌が有機物を緩やかに分解して糖化し、そこに細菌類(バクテリア)が繁殖する環境を作り、土壌をゆっくりと発酵させて春以降の作付けに備える。
こうして、生物の循環が常にある状態の畑にすることが効果的な土づくりになります。
定植した作物と播いたえん麦の生育を春まで見届けつつ、引き続きスクール生の皆さんと学びを深めていきたいと思います!
by みやっち