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\SAS4期スクール日記・DAY13&14・7月18日&25日開催/

はたけの学校日記

2020.7.26(日)

★サスティナブルアグリカルチャースクール 4期 Day13  7/18開催★

 

長雨が続いて圃場実習が約1か月ぶりとなりましたが今日も朝から強い雨で・・・ですが農業は天候に合った作業が日々の繰り返しです。

作物たちも長雨の影響は重く受けています。光合成が出来ないために作物自体のエネルギーである炭水化物が生成できなかったり、僕らもそれにカバーする追肥をしたいのですが土が雨の影響でグチョグチョの状態で追肥をすると腐敗につながる危険性があるのでしたくても出来ない状態にいます。

そんな中でも作物たちは頑張っています!日々つるを伸ばし、花を咲かせ、実をつけてくれています、すごい生命力です。僕らはその実を食べて活力を生み出し作物たちのお世話人(ケアテイカー)が出来ています。ある意味サスティナブルな関係です。

今日の実習は

①冬野菜の播種(キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー)

②収穫実習(トマト、カボチャ、きゅうり)

です。

 

①冬野菜の播種(キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー)

 

冬野菜の播種、育苗開始の時期となりました。一般的には準備が速い感じがしますが僕らは育苗期間に約40日間ぐらいかけます。こうすることでスーパーセル苗という状態が出来ます。スーパーセル苗とはキャベツ、ブロッコリーなどのセル成形苗を通常の育苗期間(20~30日程度)の2倍以上の期間をかけて施肥せず灌水のみで育てた苗のことです。こうすることで苗自体の炭素率が上がり耐乾性、耐病虫性が高いとされています。

まず栽培培土として種まき用EM有機培土を使います。この培土はピートモスを主原料に天然鉱物、たい肥、有用微生物群(EM1号、2号、3号)を配合した有機栽培に適した育苗用の培土です。触った感じフワフワしています。僕らは種を赤ん坊にみたてて育苗します。赤ん坊は大事に優しく育てますよね、なのでフワフワのベットにみたてた培土で育てて、その中には有用な微生物群がいるのでまずはその微生物たちと共生することを慣れてもらって育てる方法をとっています。

作物によって培土のブレンドをしています。キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーはあまり肥料食いではない作物なのでなるべく少肥でたくましく育てています。なので培土に約10%の鹿沼土(肥料分を薄める効果がある)をブレンドした培土を作り覆土も鹿沼土にしています。

ブレンドの仕方

 

①桶に培土を入れ、培土の表面に鹿沼土10%を平らに敷きます

②潅水をします(潅水の仕方がキーポイントで土をたたかないように水をかけます。たたかない潅水の仕方はじょうろの口を上に向けてふわっと雨を掛けるようにします。潅水を3往復ぐらい行い、一回潅水を止め培土の中の空気を抜きます。)

③培土、鹿沼土、を鍬で切るよう混ぜて水をまんべんなく行き渡るようします。

④③を3,4回繰り返し培土を握って団子が出来るか出来ないかぐらいの感覚で出来上がりです。

 

それをセルトレイに土詰めしてきます。僕らは培土をセルトレイいっぱいに詰めて、指で押し込みます。それを2回行い、3回目に培土をいっぱいに詰めて植穴のくぼみを入れます。今回はキャベツの種が去年の種なので発芽率が低いだろうと推測をしているので2粒まきをしてみました。種まきをして鹿沼土で覆土、そして潅水です。潅水量の目安はセルトレイの水抜き穴から水が抜けるぐらいです。それから強光で発芽間際の芽が焼けないようにと保湿の目的で新聞紙でセルトレイを被せます。

育苗は冷床で行います。冷床とは高床にした育苗ハウスです。夏場は地べただと地熱で高温状態になるので冷床という高床式にして育苗ハウスの温度を下げてさらに寒冷紗で覆って虫が入らないようにしています。

育苗は培土作り、土詰め、播種、潅水などいろんな細かい管理が非常に奥深く難しい管理になります。環境によっても管理の仕方が違うので正解は何かといえば発芽して良い苗ができてくれることだと思います。僕らが大事にしていることで「自然が先生」なんて言っているのですがまさにこのことですね。

 

②収穫実習(トマト、カボチャ、きゅうり)

トマト、きゅうりに関しては収穫することが栽培管理であり追肥効果も得られます。実であるシンクを軽くして作物自体を疲れさせないようにします。収穫と同時に虫食い果やキズ果、黄色くなってもはや光合成もしない葉なども摘んで畝間に落としてあげます。そうするこで土にいる微生物、小動物たちが分解を行い時間をかけて作物たちの養分となり追肥効果と同じ効果が得られます。

カボチャの収穫適期びサインは三つあります。

 

①カボチャの実自体のへたの上にある葉が枯れていること

②カボチャのへたが縦にコルク化していること

③カボチャのへたが縦にコルク化した後横にひび割れの線がはいっていること

この3点がポイントになりますが今回は①と②が確認できたものは収穫しました。陽に当たるとカボチャの肌が白化(日焼け)してしまい、そこから腐りやすくなってしまうので梅雨が明けて晴れ間が長くなる前に早めに収穫しました。

午前中は雨模様でしたが午後には雨もやみ少し晴れ間ものぞいたりして収穫日和となりました。早く梅雨明けしないかと望む今日この頃です。

 

 

★サスティナブルアグリカルチャースクール 4期 Day14  7/25開催★

今週はオンライン講座

 

内容は

・土壌の化学性

・病中害対策

・身近な微生物の活用

・近隣農家とのコミュニケーション

・4期生の発表

 

・土壌の化学性

化学性の基礎を整えると、安定した生産基盤が整います

化学性が安定すると、生物性が高まり、再現性のある生産が可能です

数値化して抑えられます

土壌診断結果がちゃんと自分でわかる様になると良いですね

 

・病中害対策

  病害虫の発生要素は、以下3つ

   ①主因:病原菌や害虫の存在

   ②素因:病害虫に侵されやすい作物の性質

   ③誘引:病害虫の発生に好適な環境

  三要素が重なると、病気が発生する 重ならなれば発生しない

  今の農業は①主因を抑える方向が主流ですが、

  ②素因や③誘因を小さくすることで、総合的な防除をすることができます

 

  トマト栽培時に、株元・畝間にチップを敷き

  枯草菌を増やすことで、疫病を抑える

  これは、③誘因を小さくすることなんです

 

  

・4期生の発表

 今回は3名、それぞれSASとの関わり、現在自分がやっている活動

 夢を語って頂きました

 胸をうつ発表で、感動 そして知らずに知らずに感動の涙も

 

お互いの夢、活動を応援できるのっていいですね

 

次回は、圃場実習&圃場での個人発表

楽しみですね

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