10月からのコースメニュー、シェフの食材探訪は福井県~小浜•若狭編~になります
2019.9.30(月)
味覚の秋がやってきました‼︎
8月の上旬にレストランのスタッフみんなで京都、福井県へ行き、実際に私達の目で見て、触れて食材を厳選してきました。
10~12月末までの3ヶ月はそれらの食材を使用した内容となっております。
まずは、レストランで提供させていただいている器のご紹介です。
~章一さんが営む小陶苑で陶芸づくり~
京都 嵐山から常寂光寺を超え、二尊院に向かう途中にあります。
章一さんのご紹介です。
章一さんは親の代から受け継ぎ2代目。大学を出てから会社でさらに器について知識を深める。その後、陶芸の世界に入り、今の小陶苑を。一筋でとても心の温かいお父さんのような人です。そんな人柄、器に惹かれ、国内外から様々な方々が訪れます。
器を作る際は、その時生み出された土の感触や想いを大切にしているという。
最初に思い描いたものを一発で決める、手で作るのではなく、頭で作る。作り方も様々な技法があり、自由にその時の感情が出るのでおもしろいという。
器は、
乾燥させて焼いて釉薬をつけてを繰り返すので、器を完成するまでに1~2ヶ月かかる。
クーラーやドライヤーなどの風に弱く、自然の風を利用してしっかりと乾燥させ、仕上げるという。
私たちは今回、陶芸体験をさせて頂いて、章一さんの陶作に対しての熱い思いやご縁を大切にされていることが大変伝わり、
貴重で他には味わえない素晴らしい時間を過ごす事が出来ました。とても良い体験をさせて頂きました。
陶器は信楽焼の素材で温もりが感じられ、一品いっぴん創作陶器な為、並んでいる器ひとつひとつが違う表情をしている。
次に、前菜で使用しているお酢のご紹介です。
1710年創業のとば屋酢店さんです。
福井県産米と蔵の地下水より組み上げる天然水を壺の中で熟成発酵に1~2ヶ月かける。
米酢を醸して300年。継ぎ足しの伝統製法が醸し出す極上の醸造酢です。
商品の製造から箱詰めまで、全て手作業でこだわり、大切に作られています。
~加福鮮魚店~
創業100年以上になる加福鮮魚さんです。
地元の魚にこだわり、古くから若狭小町の人々に親しまれているお魚屋さんです。
このお店のイチオシは、明るく元気なお母ちゃんとお父さん。お店に入ってから帰るまで、昔ながらの接客で温かく迎えてくれました。
若狭の国、小浜市は江戸時代、城下町として栄え、小浜港によって数々の醸造品が次々に送られました。また、京都や奈良では海産物を朝廷に献上するために、塩と酢で締めた魚を運んだ事から、小鯛の笹漬け、鯖寿司等の郷土料理が現在でも親しまれています。
こちらの笹漬けは、お母ちゃん手作りです。
○前菜○
前菜 お寿司のスープ
加福鮮魚店のお母ちゃんが手作りした小鯛笹漬けを使用しております。また、下に盛り付けてあるスープは創業300年とば屋酢店の寿司酢・酢蜜を使用し、お寿司をスープ風に。今までに味わった事のない一品に仕上げました。
○お米料理○
若狭の名産 鯖のへしこは、若狭鯖を使用し、100年以上継ぎ足して作られています。
10月からのお米料理はへしこを使用したお茶漬け風
加福鮮魚店のへしこ、玄米を使用し、ホッと出来る優しいだし茶漬け風です。舞茸や布海苔、柚子果汁を加え、贅沢な秋のリゾットに仕上げました。厳選された味がカラダ全体に染み渡ります。
最後にデザートです。
~寿村豆腐店 小堂食品~
1914年創業の小堂食品さんです。
今回は、特別に許可をいただき、見学させてもらいました。
福井県若狭地方は名水百選に選ばれるほど、水に恵まれている地方です。
小堂食品さんのお豆腐は美味しい水と、福井県産の大豆を使用しており、製造方法にも、こだわり作られている。
保存料などの使用は一切なく、無添加で代々受け継がれる製造方法を守られています。
豆腐の風味がよく、きめの細かい、舌触りのいいお豆腐です。
~チーズ工房 ラ•ヴェリタ~
若狭の手作りチーズ工房をされているお店です。日本で唯一、らっきょう酢で作られた、”ベラロドラロディスパドゥーラチーズ”を作られる方です。
特別にモッツァレラチーズの作り方を見せていただきました。若狭牛のミルクを使用し、温度、時間、作り方、素材にこだわり作られている。
Photo:Hiroaki Ishiyama
Instagram:@hiroaki.ishiyama
○デザート○
栗のミルフィーユ
パイ生地の中に丹波栗を挟んで焼き上げ、秋らしさを表現したデザートです。
下に盛り付けてある、ソースは小堂さんの手作り豆腐とマスカルポーネを合わせたもの。
パイ生地のパリパリと中の栗、クリームが口のなかで合わさり、食感と香ばしさが絶妙です。
この期間しか味わえない料理の数々を、是非、お楽しみください。