微生物をいかした育土②ーケース(2)物理性悪く・化学性も悪い場合
サステナブル・アグリカルチャー by 湘南オーガニック協議会
2019.8.10(土)
【仮説パターン1】
重粘土でガチガチの畑。雨がふるとぐちゃぐちゃ、乾くとカチカチになるような畑。
はじめに、土壌調査をする
↓
①トラクターによる全面耕起
化学性調査のためのサンプリングを行う
↓ ↓
②トレンチャーによる溝掘り(15センチ幅 深さ80㎝~100㎝くらいの溝を1.5メートルから2メートルくらいおきに切る)
↓
③剪定枝チップを穴につめる
↓
④トラクターで表層をならすように耕起
⑤化学性の補正 資材の投入と耕起(約1週間おく)
↓
⑥全面に以下のものをまく
・堆肥(牛糞・馬糞・鶏糞などの完熟のものがよい。あれば馬糞がお勧め)
・剪定枝チップ
・EMボカシ100㎏~200㎏(土の状態が良くない場合)
↓
⑦トラクターにより表層耕起 7~10センチ 浅くすき込む
目的:表層に混ぜることで、好気性菌による発酵を促進 糸状菌を発生させたい
↓
⑧養生期間をおく(1ヶ月くらい)
↓
⑨2回目の耕起 作土層全体にすきこむ(15cmくらい)
↓
⑩ソルゴー播種(品種:スーパーシュガーソルゴー 6~7㎏/10a) 5月~8月初旬
サトウキビのように糖度が上がるソルゴーを使う。3メートルまで育て、乳熟期~完熟期の間ですきこみをする。(生育が初期悪いようなら、軽く、土ボカシなどを追肥)
↓
⑪モアがけ ソルガムを細かく砕く。
手押しのハンマーナイフもしくは、フレールモア(トラクターにつけるタイプのもの)で細かくする。その後に、剪定枝チップを全面に少量まく。土の状態と残渣の状態を確認し、必要に応じ、EMボカシなどを50~100㎏/10a追加。
↓
⑫トラクターで表層耕起(10cm以下)
目的は、土壌表面で好気的な環境で発酵させるため
↓
⑬2週間後にトラクター耕起
目的:作土層15cmに微生物層をひろげるようにするため
↓
⑭太陽熱発酵処理
透明ビニールマルチ(2.3メートル)をすき間なく、マルチして太陽熱処理を行う。
2~4週間太陽熱処理をおこなってから剥ぐ。
目的:未利用の炭素資材の有効化。微生物の活性化。表面の除草をねらう。
↓
⑮作付開始
※溝の深さや数は、その畑の状態や土の状態によって変動させる