\SAS7期スクール日記・圃場実習DAY11・2月19日開催/
2022.2.21(月)
SASスクール日誌担当のトーイです。
今日は、SAS6期生のスクール卒業日!
二十四節気では「雨水」にさしかかり、その名の如く雨予報で雲行きも怪しかったのですが、少しパラついただけで、ハレの卒業日に水をさされることはありませんでした。
農閑期も終わりに近づき、春に向けて、徐々に畑の準備も進んでいきます。
作業の前に、講師のウッチーさんから嬉しい報告が。なんと、「オーガニックエコフェスタ2022」において、いかすから出品したナスが優秀賞!さらにキャベツが最優秀賞!!を受賞しました。
特にキャベツは、9月に今のスクール生みんなで定植を行ったもの。感動もひとしおでした。
本日は、午前中に「ジャガイモの種イモ植え付け」を行った後、午後は6期生の卒業発表でした。
【ジャガイモの種イモ植え付け】
前日までにマルチングを行った、7畝程の畑に、種イモを植え付けていきます。
品種は「キタアカリ」「アンデスレッド」「レッドムーン」「男爵」「出島」の5種。
事前準備として、種イモに一定期間(立春〜啓蟄)日光を浴びせ、発芽のための栄養を蓄えさせておくことで、芽に勢いをつけて生育スピードを上げる、「浴光育芽」をしておきました。
また、種イモのなかで、100グラムを超えるものは50g前後になるよう、包丁でカットしておきます。
その際に気をつけるのは、ジャガイモの芽の位置関係。
「ストロン」と呼ばれる、ジャガイモの臍にあたる部分の、ちょうど反対側に、「頂芽」が位置しており、その周辺に芽が集中しています。
頂芽を中心に、切り分けた種イモの芽数が揃うように、カットします。
(芽数は3つ以上あると良く、逆に多すぎても栄養が分散してしまい、子イモが肥大しないことがあるそうです)
浴光育芽によって、緑変した種イモをカットすると、中身もまるでフルーツのようにみずみずしい黄緑色になっていて、さながらゴールドキウイのようです。
(カットしたものを保管しておく場合、草木灰やジャガイモシリカを断面にまぶしておくとで、乾燥や腐敗を防げます)
準備が完了したら、「ポンチローラー」によって30cm間隔に開けられた穴(一畝2条)にジャガイモを並べて、土に埋めていきます。
植え付け方は、いわゆるゴロゴロ植えの変形「逆さ植え」。
頂芽が下に来るように、7cm程の深さで植えることで、目掻きをせずとも強い芽が選抜され、ゴロゴロ植えよりも緑化(日焼け)のリスクを抑え、なおかつ浅いところに子イモができるので収穫もしやすいという、一石三鳥を狙います。
ズラリと並んだ種イモをみると、さぞかし時間がかかるかと思いましたが、スクール生のマンパワーにより、午前中一杯で作業を終えることができました。
【卒業発表】
そして午後は、寂しいですがお待ちかねの、SAS6期生の卒業発表。
前回のハルさん、マサヤさんに続き、今日はテルさん、ユカチンさん、マミさん、ヨーコさん、研修生でもあるサヨコさん、クラさんの6名が、それぞれの言葉でスピーチをしてくださいました。
SASがきっかけで、食や豊かさについて再考し、更に考えを深める時間をとるためお仕事に一区切りをつけられたテルさん。
何事も手につかない辛い時期にも、自然には触れられたというユカチンさんは、SASに入学後、農家のお手伝いを始められました。
3児の母ならではの視点で、独立後の大きな夢を語ってくださった研修生のサヨコさん。
もう1人研修中のクラさんは、管理されているブルーベリー畑から、月の畑(!)へとスケールの大きなお話をされました。
今までの自分史を赤裸々に語られ、SASでは等身大の自分でいられることが嬉しかったと語られたマミさん。
最後にヨーコさんは、SASでの出会いや仲間の成長から、とても良い刺激を受けたことを、爽やかにお話してくださいました。
スクールの卒業証書には、SASの理念であり、講師のウッチーさんが大事にしているというアフリカのことわざ
「If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. (早く行きたいなら一人で行きなさい。遠くへ行きたいなら共に行きなさい)」
が記されています。
SASではもちろん、畑に関する様々な技術や知識が学べますが、なによりも仲間ができることが一番の収穫だなと、皆さんのお話を聞きながら感じました。
以上、2/19(土)のスクール日誌でした。